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MP 41 Lounge Chair by Percival Lafer
ブラジルミッドセンチュリーデザインに多大な影響を与えた作家パーシヴァル・レイファーのMP41シリーズ/ラウンジチェアです。1960年代に製造されました。クッションは柔らかな本革を房状に成形し、フォルムの層を作り出しています。これらはエキゾチックなローズウッドを際立たせながら抜群の快適さを提供します。(レイファーは、サンパウロの名門 Mackenzie Presbyterian University で建築を学びました。卒業後まもなく父親が突然亡くなり、兄弟で家業の家具店を継承。レイファーは、建築から家具デザインに転向しました。 彼のデザインは、時代を超越しミッドセンチュリーの愛好家によってヴィンテージ市場でますます価値を獲得し続けています。)(New leather)
Lady chair by Marco Zanuso
1951年にイタリアの家具メーカー「Arflex」のためにマルコ・ザヌーゾがデザインを手がけた名作「レディチェア」です。ミラノ トリエンナーレでは見事金賞を受賞、即座にモダン デザインの象徴として地位を確立しました。ザヌーソのデザインは、魅力的な有機的曲線と技術革新を融合させた斬新な佇まいが特徴です。ポプラ合板を用いたアームレストは美の極み、心地良いシートやなだらかな背もたれ、醸し出す雰囲気、全てにおいて歴史に名を残す逸品です。
A pair of easy chairs with oak frame
熟練職人の才幹が凝縮されている1940年代のイージーチェアです。移りゆく時の経過が物語として詰まっていそうな美しい椅子、置いていると景色が変わります。どの角度から見ても本革の発色が非常に美しく、雅を感じたり情熱的に映ったり、あるいは誇らしげに見えたり。北欧家具の長年培った信頼と技術の蓄積が様々な表情を生んでいます。ゆったりと身を委ね、時間の流れを慈しむのに相応しいチェアです。
Model 203 desk in teak by Børge Mogensen
1952年、Søborg Møbelfabrik社のためにモーエンセンがデザインを手がけたチークのデスクです。経年の味わいを存分にしたためた熟成度の高いお品です。また、細くデザインされたメタルと雰囲気漂う木部のコントラストが洗練された印象を放っています。創造性豊かなモーエンセンの世界観が、隅々まで溢れています。
AX chair by Peter Hvidt & Orla Mølgaard-Nielsen
ビーチ材とレザーの取り合わせが椅子の個性を引き立てています。積層合板を得意とするフリッツハンセン社らしい魅力ある作品です。背面から肘置きへ、そして脚先へと繋がる絶妙な線に作家のこだわりが見られます。才能豊かなデザイナーの感性が詰まった非常にユニークな作品です。
High back falcon chair by Sigurd Ressell
1970年代にノルウェーのデザイナー「シガード・レッセル」が「Vatne Møbler」社のためにデザインしたファルコンチェアです。背面と座面下から伸びた萼のような形状が、レザークッションをハンギングしているのが特徴です。ややゆとりを持たせてデザインされた背の構造が、体とクッションをしっくりと馴染ませます。心身を委ねたくなる座り心地と、どこを探しても無駄は見当たらない快美なデザインが理想の時間を提供してくれます。
KW80 sideboard by Martin Visser
1960年代、マーティン・ヴィッサーがデザインを手がけ、オランダの家具メーカー「’t Spectrum」によって制作された非常に優れた作品です。直線際立つこの珍しいサイズのサイドボードは、美しいボディを引き立てる白塗装の引き戸が特徴的で、配置された収納部も白黒のコントラストが際立つよう設計されています。マーティン・ヴィッサー作品は、デザインのみならず実用性も兼ね備え充足感が得られます。
DU55 lounge chair by Gastone Rinaldi
エレガントな湾曲の美が強い個性を放っています。椅子を彫刻の域に押し上げる天才作家「ガストン・リナルディ」のラウンジチェアです。『Domus』を創刊したイタリアの建築家ジオ・ポンティとの出会いにより、リナルディのデザインが大躍進を遂げ、のちの活躍へと繋がりました。彼の作品は非常に特徴的で、しなやかさの中に鋭敏さを見出すアート感覚が宿っています。
Model BR53 2-seater sofa by Martin Visser
1960年代、オランダを代表する気鋭のデザイナー「マーティン・ヴィッサー」がスペクトラム社のためにデザインしたモデル「BR53」。場所を選ばないミニマルな 2人掛けソファ です。1960年から1971年までの限定コレクション、非常に希少性の高い作品です。斬新なクロムフレームと角度調整でソファにもベッドにも瞬時に様変わりするハイクオリティが特徴です。
Scandia lounge chair in rosewood by Hans Brattrud
ノルウェーデザインが誇るハンス・ブラットルドの名作「スカンディア・ラウンジチェア」です。エレガントでモダン、そして洗練された印象を放つ作品です。蒸気によってしなやかに曲げられた10枚の美しいローズウッドスラットは、類を見ない独特の世界観を醸し出します。このダイナミックに湾曲した弾力ある座り心地とヘアピンレッグが織り成す豊かな感性、どこをとっても完璧な逸品です。
NV51 in teak and cane by Finn Juhl
1950年代に「フィン・ユール」がデンマークの家具メーカー「Baker Furniture」のためにデザインした逸品「NV51」。丹念な削り込みにより生み出された壮大なデザイン。頑丈なチーク材質の彫刻フレームと籐編みが施されたインサートが非常に特徴的です。デンマークミッドセンチュリーデザインの象徴として鑑賞していたい作品です。
Easy chair with nutwood legs attributed to Peter Hvidt,
1940年代、デンマークの家具メーカー「Jacob Kjær」によってデザインされた趣あふれる作品です。本革の品格が醸し出す重量感はひとしおです。時間を忘れてしまうほど優雅な座り心地を提供します。美しい色味が加わることによる住空間への効果も絶大、”椅子のある風景”をじっくりと味わっていただけます。
Contour adjustable high back lounge chair by Alf Svensson
スウェーデンの家具デザイナー「アルフ・スヴェンソン」によってデザインされたハイバックラウンジチェアです。彼のデザインは非常に独自性に富み、芸術的な側面があります。線のユニークな反り、肘置きの形状など適材適所で素材の個性を活かすという特徴があります。スカンジナビアモダンスタイルの拡張に大きく貢献したデザイナーの一人で作品には創意溢れた存在感があります。
PP203 dining chair in mahogany by Hans J. Wegner
PP Møbler社製、ハンス・ウェグナーデザインの「PP203 dining chair 」非常に美しい作品です。椅子選びについては多くの基準がありますが、ウェグナーは最も重要な「快適さ、美的価値」を惜しみなく提供してくれる慈悲深い作家です。お部屋に与える影響のみならず、日々のアイデアや価値観など人々の暮らしにも多大な影響を与えます。
Free Standing wall unit by Poul Cadovius
1960年代、デンマークの家具メーカー「Royal System」のために「Poul Cadovius」がデザインを手掛けたチークの自立型ウォールユニットです。自立型は、空間の間仕切りとしてスタイリッシュに活用できるという特徴があります。また、絵になる真鍮ホルダーとチーク材との美しいバランスが、デザインの奥深さを感じさせます。フラップドアキャビネットとモジュラーシステムが多様で自分好みのユニットを可能にしてくれる優れた作品です。
Model BR02 Daybed by Martin Visser
1960年代、マーティン・ヴィッサーがスペクトラム社のためにデザインしたデイベッドモデル「BR02」。存在感を醸し出すクロムフレームとシンプルな角度調整でソファにもベッドにも瞬時に様変わりするハイエンドなダッチデザイン。張り替えにはVividな色合いが用いられ、形状の持つ独特の世界観を表現しています。
Model116 Sideboard with seagrass sliding doors by Florence Knoll
作品を通して目に映る景色を存分に楽しめる作品です。1948年に発表されたフローレンス・ノルの名作です。(彼女は自ら「Knoll」のカタログに自身のデザインを掲載、夫「ハンス・ノル」と培った世界的モダニズムへの貢献は計り知れず、伝説の人として受け継がれています)デザインに関する幅広い解釈が作品の隅々に行き渡り、芸術性を高めています。大胆な線とは裏腹に注意深く使い手目線を重んじる機知に富んだフローレンスの傑作、非常に価値のある作品です。
P40 reclining lounge chair by Osvaldo Borsani
1955 年にオスヴァルド ボルサーニにより設計され、Tecnoによって製造された「P40 reclining lounge chair」は、人間工学の視点から、その卓越したフォルムで家具好きを魅了します。リクライニング調節可能な背もたれと自動調節アームレストは機能美を柔軟に発揮し使い手を癒します。素材の固有性を存分に活かし、自在に姿を変化させる満足度の高いラウンジチェアです。
Model 204 Hunting chair by Uno & Östen Kristiansson
スウェーデン Luxus社のためにUno & Östen Kristiansson(ウノ、オーステン・クリスチャンソン)兄弟がデザインした素晴らしいハンティングチェア(ラウンジチェア モデル204) 。この作品は、1954 年に発表されて以来、スウェーデンデザイン史の頂点に位置し続けています。材質にオーク材を用いた斬新なフレーム、またコニャック色が豊かな印象を奏でる最高品質の革が張られています。経年の美が放つ存在感をどうぞごゆっくりご堪能ください。
Kosmos chair by Augusto Bozzi
1955年、イタリアの家具デザイナー「アウグスト ボッツィ」 (1924–1982) によってデザインされた「Kosmos」チェアです。こちらの作品は、イタリアヴィンテージデザインの歴史的傑作と称賛され続けています。座る人を包み込む貝殻のようなフォルムはエレガンスさとモダニズムの美学を兼ね備えています。(ボッツィは、数々の象徴的な傑作をデザインしました。1940 年代イタリアでサポルティ社を設立したセルジオ サポリティと協力したことで知られています。)
Troika lounge chair by Paul Geoffroy
1958年に、フランスのデザイナー「ポール・ジェフロワ」がエアボーンのためにデザインした「トロイカ」アームチェア。わずか窪みを生んだ榻背の塩梅や横から見たアームレストの興味深い形状、ユニークな本体と一直線に伸びた脚のバランスなど、作家の純粋なデザイン追求が随所に感じ取れます。フランスミッドセンチュリー独自の感性をご堪能いただける逸品です。(座面下には複数のスプリングを備えており、快適な座り心地を提供します。)
Ceramic tile coffee table by Pia Manu
テーブルトップがセラミックタイルで出来ているこちらのユニークなコーヒー テーブルは、19760年代にベルギーの家具デザイナー「 Pia Manu 」によってデザインされました。クロムメッキフレームとのバランスが絶妙です。Pia Manu は、石やトラバーチンなどの天然素材と陶器を組み合わせるのを好みました。(現在も息子のコーエンドゥウェールが同様の方法を受け継いでいます) 赤と黒の色調が独創的で美しい、まさにアイキャッチャーなアートピースです。
MP-41 Sofa in rosewood by Percival Lafer
ミッドセンチュリーに活躍したブラジル人デザイナー「パーシヴァル・レイファー」の最もアイコニックな作品「MP-41」。原産国であるブラジリアンローズウッドの優美な無垢材が贅沢に用いられています。正面のみならず、創造性に富んだ後ろ姿も必見です。ウェービングベルトの使い方、意匠としてのボタンの役割など、見応えが詰まった逸品です。
D70 Sofa/Daybed by Osvaldo Borsani
1954年、イタリアの建築家オスヴァルド・ボルサーニによってデザインされた数段階調節可能なソファベッド「モデルNo.D70」。イタリアヴァレドにあるヴォルサーニの家具メーカー「テクノ社(Tecno)」によって製造されました。羽を伸ばすように両側へと自由自在に姿を変え、その独特な雰囲気を優雅に楽しむことができます。第10 回ミラノトリエンナーレ では名誉ある歓迎を受け、すぐにデザイン特許を取得した作品です。今なおイタリアモダニズム デザインの黄金時代のシンボルとして愛され続けている珠玉の作品です。
Armchair by Johan van Heuvel
Johan van Heuvelが1957年頃、自身のスタジオ「Ad Vorm」のためにデザインしたダイニングチェアです。オランダの古典的な本に度々登場するオーク材とラッシュ(い草)の組み合わせが印象深く目に留まります。また、シャルロット・ペリアンのデザインを連想させる真っ直ぐなラインも雰囲気を醸し出しています。季節によって趣を変えそうな奥ゆかしさを感じさせる作品です。
VL135 office chair by Vermund Larsen
1960年代「ベルムンド・ラーセン」によってデザインされた作品です。彼は人間工学的に長時間座るオフィスチェアのパイオニアになりたいと考え、会社を作りそれを実現しました。こちらのVL135についても豊かなフォルムが体にしっくり馴染むよう完璧に設計されています。凝ったつくりのシートフォルム、角度のついた背面、造形美漂うアームレストが、心地よく体をサポートします。全てがまとまり良い形で生活に適応する素晴らしい作品です。
Model JH 503 in mahogany by Hans J. Wegner
1949年、巨匠 Hans J. Wegnerによってデザインされた造形の美「The chair」です。優雅なフィンガージョイント部分は、思わず見とれてしまうほど泰然と構えています。高い職人技術が求められ、妥協とは程遠い超凡な削り込みが施されています。名作と呼ばれるにはそれだけの理由があると納得の作品です。
Model MM07 Japanese series sofa by Cees Braakman
1958年、シーズ ブラークマンがPastoeのためにデザインした希少な ラウンジ ソファ モデル MM07。漆で塗られた金属製の脚が、丈夫な特性を活かしつつ全体をビシッと引き締めています。立ち止まることなく次々とデザインを生み出し、ミッドセンチュリーを駆け抜けた作家の真っ直ぐさが線に現われています。見た目のカッコ良さはもちろんですが、空間に置いたときの際立つ存在感は傑出です。(生地につきましては、良質レザー及び良質なファブリックにて新調しております)
“Grand Repos” Armchair by Guillerme et Chambron
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Votre Maison」を立ち上げた2人のフランス人デザイナー「ロバート・ギレルム」と「ジャック・シャンブロン」による傑作。ずば抜けた感性と卓越した技術が作品に宿っています。軽量無垢オーク材の「ムッシュー」モデル、背もたれの円形クッションと6本のロッド連結で構成されたユニークな背もたれが象徴的。肘置きには興味深い湾曲の削り込みが施され、溢れんばかりに魅力を放出しています。しなやかでエレガントなアームチェアです。
DB51 sideboard by Cees Braakman
こちらは、現在では入手困難なCees BraakmanデザインのPastoe ‘DB51’キャビネットです。黒と水色の美しい配色、このカラフルで魅力的なキャビネットは、シャルロット ペリアンのヨーロッパモダニズムの影響を明確に受けています。また、脚先の曲木はEames/Knoll作品よりヒントを得ています。当時世界中の新技術を独自の方法で作品に取り入れたブラークマン、作品には彼の柔軟な感性が詰まっています。(十分なコンパートメントも作品の特色を最大に引き出しています)
Model ML 213 swivel chair by Illum Wikkelsø
座面・背もたれともに良質な革を使用、クロムメッキとのコントラストが形状を引き立てる独特な回転椅子です。安定感を生む座面のくぼみと心地よい背もたれが、申し分ない塩梅で体を吸い込みます。(デザインの見た目から想像し難いですが、絶妙な座り心地を提供してくれます)ウッケルソーの幅広く豊かなデザインが使い手を楽しませ、空間に斬新な風を舞い込みます。
Low round coffee table by Roger Capron
フランス陶芸家ロジャーキャプロンが手掛けた有機的スタイルの円形テーブル。1946年に仲間と共にヴァロリスに陶器工房を設立したキャプロンは、多様な技術を巧みに取り入れ、陶器と家具を結びつけました。(コートダジュールに沿って位置するヴァロリスの町は、ローマ時代から陶器の生産で広く知られていた地域です)明るい釉薬が生きる繊細な植物のフォルムと大胆な幾何学模様をモチーフに、モダニズムへと反映させ独自の世界観を構築しました。彼の作品は今再び世界中で人気が高まっています。
Model SZ01 lounge chair by Martin Visser
1965年にマーティン・ヴィッサーがオランダの家具メーカー ‘t Spectrum のために デザインした作品です。あえてツヤを消したスチール製管状フレームと、美しく織られた籐シートが抜群の相性を誇っています。アームに施された籐使いは非の打ちどころのない「美の追求」を物語っています。様々な角度からご覧いただきたいラウンジチェアです。
Lotus lounge chair by Rob Parry
こちらのリクライニング可能な ロータスラウンジチェアは、ロブ・パリー がゲルダーランド社のためにデザインした作品です。斬新で刺激的なラインはリビングに完璧にフィットするオブジェ的要素も兼ね備えています。また、ロータスは、ロブ・パリーデザインの中で最も愛されている椅子。信頼性の高い機能的ソリューションと高級木材が使用されていることから、究極の快適さを提供します。(New fabric )
Solid mahogany book case by Christian Hvidt
デンマークの家具作家 クリスチャン・ヴィッツがデザインした無垢材マホガニーの上質なブックケース。美しく設計されたフィンガージョイントが非常に特徴的。自然の中で育った良木の持つ力強さとしなやかさを感じさせます。バランスよく仕切られた棚一つ一つにも趣があり、飾る品への想いもひとしおになりそうです。
Small curved front sideboard of mahogany
意匠として削り込まれた模様のラインが、抽斗の輪郭をなぞるデザイン。経年によるマホガニーの趣深さが、直線と曲線のスケール感を有美に表現しています。また、品質そのものが非常に素晴らしく、杢目模様の見事な色調がサイ ドボードの気品を溢れさせています。全ての引き出しに鍵穴が設けられたなかなか類を見ない逸品です。
Les Arcs bar stool selected by Charlotte Perrian
人生を独自のアイデンティティーと新奇なデザインで貫いた女性シャルロット・ペリアン。96歳で生涯を終える直前までデザイナーを全うした彼女の代表作。異素材の組み合わせを存分に生かし、光芒を放つ作品です。素晴らしいペリアンの想像力の賜物を心ゆくまでご堪能ください。
Model 150 easy chair in oak by Kai Kristiansen
1960年代、カイ・クリスチャンセンがデザインを手掛けたデンマーク製の美しいイージーチェア。季節ごとに味わいを楽しめる籐編みの背もたれと、平さに奥深い表情がある斬新な木製フレームが特徴的。快適な座り心地は、彼のデザイン美学を証明しています。写真のように多少の使用感はあるものの、とても綺麗な状態です。(New fabric)
Model CB06 cabinet in birch by Cees Braakman
1950年代に製造された白樺の美しいキャビネットです。オランダの気鋭家具デザイナーCees BraakmanがUMS Pasteeのためにデザインした作品です。ブロンドのようなバーチ合板で作られており、内部には 2つの棚と 4 つの引き出しがあります。ハニートーンを基準にリラッカーを施し、良好なヴィンテージコンディションに仕上げました。第二次世界大戦後、新しい生産プロセスを習得するために米国へと渡ったブラークマン、イームズのプライウッドに触発され、自らバーチプライウッドを用いた積層シリーズを開発しています。この食器棚は、シリーズの中でも最も注目された作品です。
D70 Sofa/Daybed by Osvaldo Borsan
1954年、イタリアの建築家オスヴァルド・ボルサーニによってデザインされた数段階調節可能なソファベッド「モデルNo.D70」。イタリアヴァレドにあるヴォルサーニの家具メーカー「テクノ社(Tecno)」によって製造されました。羽を伸ばすように両側へと自由自在に姿を変え、その独特な雰囲気を優雅に楽しむことができます。第10 回ミラノトリエンナーレ では名誉ある歓迎を受け、すぐにデザイン特許を取得した作品です。今なおイタリアモダニズム デザインの黄金時代のシンボルとして愛され続けている珠玉の一台です。
BO59 fireplace chair in teak by Finn Juhl
削り込みによって生まれるしなやかな杢目ラインは息をのむ美しさ。まるで自然との合作のように存在している。視線をずらすと見えてくる座面下のX接合部は、超然とした印象を放ちながら貫の作用を担っている。フィン・ユール作品に見られる輪郭線に座面を置いたような特殊なデザインは、線が細いからこその効果が絶大。彫刻作品と言っても決して過言ではない。
C cane chair by Marcel Gascoin
1947 年にデザインされた風韻漂わせる C チェア、ガスコアンの最も有名な作品の 1 つ。第二次世界大戦後フランスで建てられた小さめの家、それらに見合うようスペース不足解消に設計された。また、強度を得るため座面の下にはぐるりと貫が入り、美しくテーパーがかった後脚とのバランスで全体を造形美へと押し上げている。軽量素材Caneとの相性も良く、非常にエレガントな印象を与える椅子。
French Art Deco rocking chair
90年以上前にフランスで作られた雰囲気漂うロッキングチェアです。メタルフレームの剥き出した姿がどこか愛おしく、そして誇らしげ。眺めていると当時の時代背景を想像させます。前へ後ろへ優雅に動く椅子の動作が時間の流れを包み込み、深く静かに心を静めます。光の塩梅により思慮深そうに佇む経年独特の風合いもまた必見です。
Model 663 modular cabinet by Wim Rietveld
1954年、ウィム・リートフェルトによってデザインされた迫力あるモジュラーキャビネット。デザインの奥深さを探訪し続けたウィムの独特な感性が至る所に(ネジ一つにまで)反映されている。モダンな外観に加え、均一に設けられた絶妙な配置が優雅にさえ映る。オランダミッドセンチュリーテイストを値打ち付けした作品だ。
Model 2218 sofa in oak by Børge Mogense
私たち使い手の要求を、いつだってあまねく受け止めてくれるモーエンセンデザイン、和やかな空気を作り、優しく日常を支えてくれる。和洋問わず使い手の好みにスッーと馴染む懐の深さ、モーエンセンの質の高さを物語っている。家具は人生を豊かにする秘訣だと、そんな境地を見出すModel2218、非常に素晴らしい作品だ。
DB01 sideboard by Cees Braakma
家具好きにはたまらないブラークマンの作品たち、シンプルでありながらも視座を高め、何かを呼び覚ます効果を持ち合わせている。生活におけるデザインの重要性を適確に捉えているのだ。使い手は、この作家が注力した独自性にヒントを得るだろう。家具好きは言う、「使う家具により感性が磨かれる」と。まるで日常を通して作家との共鳴を得ているようだ。ブラークマンの作品は、デザインの枠を超え日常に刺激と発見を与えてくれる。
CU01 Japanese series cabinet by Cees Braakman
1934年、PASTOEで家具作りに携わったのが弱冠17才、非常に若い頃から才能を開花させた作家だ。デザインを始めてから13年後にアメリカを訪れた際はイームズ夫妻が手掛けるデザインに呼び起こされるものがあった。また、のちの日本滞在では日本が誇る”用の美”に魅せられ、「Japanese series」が華麗に誕生した。長い年月をかけて培ってきた家具作りの経験が形状に響き渡っている。素晴らしい作品だ。
Dining chair in rosewood by Johannes Anderse
ヨハネス・アンダーセンがデザインを手掛けた美しいダイニングチェアです。ローズウッドとレザーの申し分ない組み合わせが椅子全体の印象を一層深めています。背面の微妙な角度に並々ならぬセンスを感じます。作家の審美眼が詰まった期待通りの作品です。(New leather)
Kangaroo chair by George Nelson & Associates
ジョージ・ネルソンが1955年にデザインしたカンガルーチェア。出会った瞬間特徴ある形状に一目惚れ、しばし賞玩しました。座り心地を確かめると至福の時が流れ、これは感性を刺激する作品だと了知するに至りました。一つの作品を仕上げるまでに注がれたデザイナーと携わった人々の情熱が遍く封じ込められています。大きな作品であるだけに、その圧倒的存在感にも驚きます。家具好きでなくとも魅了されるはず。まさに心打たれるネルソン作品です。
CU06 Japanese series cabinet by Cees Braakman
1934年、PASTOEで家具作りに携わったのが弱冠17才、シーズ・ブラークマンは非常に若い頃から才能を開花させた作家です。デザインを始めてから13年後にアメリカを訪れた際はイームズ夫妻が手掛けるデザインに呼び起こされるものがあり、また、のちの日本滞在では日本が誇る”用の美”に魅せられ、「Japanese series」が華麗に誕生しました。長い年月をかけて培ってきた家具作りの経験が形状に響き渡っています。デザインで浮き彫りになる素材の役目も決して蔑ろにしないこの作家がデザインした作品は、今後ますます貴重になると想定されます。
Model 642 easy chair by ARP
頑丈に作られたメタルの上に、デザイン性に富んだ形状が置かれている塩梅。ARPの作品だけあってディテールの見応え箇所が多く、置いたときに生まれる陰影の計算も素晴らしいものがあります。椅子全体に身を委ねると、直線から想像できないほど体に馴染む感覚が得られます。(*ARPとは、当時のフランスミッドセンチュリーを代表するピエール・ガーリッシュ、ミシェル・モルティエ、ジョセフ・アンドレ・モットによるデザインユニットのこと)
GE235 sofa in oak by Hans J. Wegner
完璧な角度が生む最適な座り心地、さすが巨匠ハンス・ウェグナーの作品です。無駄のない親しみやすい形状についつい吸い込まれ、気がつけば座っている、そんなソファーです。後ろ姿も美しいので、背面が見える配置などもおおすすめです。生地は良質ファブリックにて張り替え済みです。経年による僅かな小傷等見受けられますが、全体的に非常に良い状態です。
Kontur lounge chair by Alf Svensson
1957年にアルフ スヴェンソンによってデザインされた安定感のある非常に魅力的なラウンジチェアです。角度を持たせた背面の形状や肘置きから脚にかけての曲線美も、とても見応えがあります。さらにリクライニング調節が可能ですので、機能性においてもじっくり良さを味わっていただけます。空間に置いた際の”絵になる姿”は必見です。(生地は良質のファブリックにて新調しております。)
Fiberglass Chair by Jean-René Picard
フランスミッドセンチュリーを代表するジャン・ルネ・ピカールの作品です。座面にはファイバーグラス、脚にはメタル が使用されていることから、デザインにおける当時の時代背景が垣間見えます。雑だとも受け取られがちな脚の付け根、ここにこそアートが宿っています。バレリーナを思わせるシュッとしたフォルムが醸し出す独特の空気感、日常に素敵なアイデアを運んでくれそうです。
Buffet model 1039 H in oak by Roger Landault
1957年頃、ABC社によって製造されたフランス人デザイナー 「ロジェ・ランドー」によるビュッフェモデル1039。オーク材による非常にエレガントな作品です。棚と引き戸の配分が絶妙で、実用性をしっかりと備えています。また、取手の細部も凝っており、使い手の満足度を高めます。フランスミッドセンチュリーの魅力をお楽しみください。
お客様各位
平素よりスワンキーシステムズをお引き立ていただきまして、心より感謝申し上げます。
誠にありがとうございます。
店舗移転につきまして、新店舗進捗状況をお伝えさせていただきます。
只今のところ、1階展示場にヴィンテージ家具が搬入され、配置調整を行っております。
この後2階展示場 〜ウエアハウスへと搬入作業が続く予定です。
新店舗OPENに関しましては、8月お盆明けを目指してスタッフ一同
力を結集しているところでございます。
皆様、どうぞ楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
なお、ブログやInstagramの方でも、新店舗のお知らせをご覧いただけます。
今後とも引き続き、ご愛顧を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
Swanky Systems
2022 / 7 / 26
/www.instagram.com/swankysystems/
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【移転のお知らせ】
お客様各位
初夏の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別なお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、2022年8月に、都会の真ん中から緑の多い広大な場所へお引越し
することになりましたのでご報告をさせていただきます。
23年間お世話になった大阪南堀江の店舗は、築年数70年という味わい深い
レトロビルで、かなりの愛着が募っておりました。
い建替え工事案が決まり、
この古い建物にも、日々支えて下さった皆さまにも、心から感謝しております。
本当にありがとうございます。
移転先につきましては、以前からご縁があり、強く惹かれていた「
と呼ばれている奈良県生駒市を選びました。季節の移り変わりが美しい
自然に囲まれた素敵な場所でございます。
約300坪の広いスペー
よう只今準備を進
また、国や年代にこだわらず、ユニークな商品構成で、
しきれなかった世界観を楽しんでいただける
(ヴィンテージ家具、照明、雑貨、書籍なども販売予定です。)
なお、大阪店舗での営業は、7月中旬までとなります。8月以降は、
多種多様なヴィンテージ家具を皆さまにお届けできるよ
今後の新店舗進捗状況などにつきましては、ブログやインスタグラムの方で
発信させていただきます。
皆様、今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
Swanky Systems
BO59 fireplace chair in teak by Finn Juhl
細く優雅に削り込まれたアームは、さながら彫刻のようである。実際に座ってみると、椅子全体から滲み出る独特の味わいが感じ取れる。この椅子はどうやら時間の進行を緩やかにするらしい。しばらく閉じていた目をゆっくりと開くと、慣れ親しんだ景色がどこか懐かしく感じられ、感情の交差が日常に広がっていく。フィン・ユールの揺るぎない軸が椅子に宿っているのだろう。この椅子ならではの世界観は、間違いなく人生を豊かにしてくれる。(New leather)
Sideboard in teak with seagrass sliding doors by Florence Knoll
1948年に発表されたフローレンス・ノルの名作。(彼女は自ら「Knoll」のカタログに自身のデザインを掲載、夫「ハンス・ノル」と培った世界的モダニズムへの貢献は計り知れず、伝説の人として受け継がれている。)デザインに関する幅広い解釈が作品の隅々に行き渡り、芸術性を高めている。大胆な線とは裏腹に注意深く使い手目線を重んじる機知に富んだフローレンスの傑作といえる。非常に価値のある作品である。
Model JH 503 in oak by Hans J. Wegner
1949年、巨匠Hans J. Wegnerによってデザインされた造形の美「The chair」。J・F・ケネディとリチャード・ニクソンがテレビの討論会で座った椅子というのは、あまりにも有名なエピソード。優雅なフィンガージョイントは揺るぎない姿勢で泰然と構えている。高い職人技術が求められた非凡な曲線、そして妥協とは程遠い超凡な削り込み、秀作になるにはそれだけの理由があるのだと納得の作品である。
High back Eva chair by Bruno Mathsson
ブルーノ・マットソンが1934年にデザインした奇策妙計な椅子。形状に散りばめられた独特の曲線は非常に超越的。離れて見ると、しなやかな曲線美が空気を巻き込み、静かに日常を見据えているように映る。その姿は、とても優雅で芸術的だ。作家の心情が作品に宿り、椅子自らものづくりの楽しみを味わい尽くしているように見える。一風変わった曲線への理解が得られる逸品である。
Dining table with 2 extensions in rosewood by Johannes Andersen
ワイド152センチの美しいダイニングテーブル。ヨハネス・アンダーセンの作品だ。52センチのエクストラリーフが2枚付属している。実用的でありながら一歩踏み込んだ知的さ加減に作家の凄さが感じ取れる。生活を整える醍醐味を教えてくれそうだ。陽光に照らされ浮かび上がるローズウッドの引き締まった杢目、天板から足へと続く品の良い接合美、艶やかに丸みを帯びた天板の形状、魅了される箇所がいくつもある傑作だ。
GE236 in oak by Hans J. Wegner
様々な生活スタイルに適応するウェグナー作品、和洋問わず常識にとらわれることもない。座り心地はもちろん期待通り、いやそれ以上だ。ウェグナーデザインは、人々の暮らしを思いやり、快適な時間を約束してくれる。この作家が生み出したものを生活空間に取り入れると、自分らしさを紡ぎやすく、些細な喜びにも目を向けやすくなる。不思議だが、そういう特徴がある。
Dining chair in rosewood by Vestervig Eriksen
形状と杢目の関係性を配慮しながら木取りに神経を使う職人たち、その息づかいが聞こえてきそうな作品だ。「Vestervig Eriksen」デザインは線が非常に詩情豊か。椅子が放つ奥ゆかしい印象と、使い手の心のあり方を関連付けてみたくなる。光が杢目を照らすとき、椅子は風景の一部となり空間を純化させる。人が座ったとき、椅子は体の一部となり、その心地良さゆえ存在を忘れる。作家のあくなき探究が、目一杯日常に作用する。味のある椅子である。
BB04 Cabinet secretary desk by Cees Braakman
独特の造形美を放つブラークマン作品。素材の良さをじっくり抽出する手腕が見事だ。唯一無二の持ち味を確りと形状に落とし込み、素材の発色を生かしている。デザインに隠された魅力を見つけ出す度に、傑作が傑作と呼ばれる理由を得る。また、ブラークマン作品は使い手との距離感が絶妙だ。単に家具として存在しておらず、あくまでも作品としてそこにいるのだ。作家が信じたゆるがぬデザイン哲学が随所に宿っているからかもしれない。
Rosewood coffee table with black lacquered legs
ものを見る目を持つ作り手の技量と、季節の移り変わりを味方に付けた素材との素晴らしい融合。天板を引き立てるよう脇役に徹した黒塗りの脚がかえって豊かな表情を生んでいるのにお気づきだろうか。それだけではない、両端からスーッと出現するエクストラリーフがこの作品をもっとも押し上げている扇の要であり、使い手の勘所をくすぐる点なのだ。非常に高尚で優雅な作品である。
Model FD133 spade chair in teak by Finn Juhlb
世界中の家具ファンを唸らせ続けて久しい巨匠フィン・ユール作品。果実の実りを
感じさせる印象的なフォルムは、作家の哲学思想を表しているかのようだ。また、
優雅な座り心地には時代を飛び越えた美学的要素が詰まっている。横から見た背面
の形状、角度、湾曲したアームの美しさなど感覚が研ぎ澄まされているのが見て取
れる。透徹した芸術性は独特の妙、非の打ちどころのないアートピースである。
(New leather)
Sideboard in oak by Poul Hundevad
上品な印書を放つ鮮やかな作品。収納の配置が美しく整う様は見ていて気持ちが
良い。抽斗がスーッと手前に引き出される塩梅に作り手のこだわりが感じられる。
痒いところに手が届く気の利いたユーザー目線は、とびきりの愛着を生む。目的
に応じてしっかり役目を果たしてくれる頼りになるサイドボードだ。
GM11 Armchair in oak by Svend Åge Eriksen
座り心地を徹底的に追求した椅子、そんな印象だ。座った途端一気にくつろぎモ
ードへ。緩やかな背もたれの斜傾が心地よく、限りあるはずの座面スペースを全
く感じさせない。前脚へと繋がるアームレストは数センチ突出した形状で手の感
覚を操る。この感触が、椅子との一体感を促す効果があって面白い。体の巡りも
心の巡りも確り安定させてくれるアームチェアだ。このサイズ感ゆえ、ダイニン
グチェアやデスクチェアにもうってつけ、素敵な椅子だ。(new fabric)
J39 Shaker chair in oak by Børge Mogensen
1947年モーエンセンによってデザインされた「J39 Shaker chair」、発表されてか
ら75年が経過した。椅子から感じ取れる落ち着いた風合いは、まるで心を整え
てくれそうな印象を与える。肩の力を抜いて自分らしく進むことを後押ししてく
れているように感じるのだ。モーエンセンの作品には、暖かくてゆったりとした
木の葉が揺れているような優しさがある。惹かれる人が多いのも合点がいく。
Round dining table in rosewood by Poul M. Volther
シンプルな造形も大自然が生んだ複層美を用いることで、これほど神がかり的な
印象になるのかと、素直に驚いてしまう作品だ。みなぎる生命力がしっかりと宿
り、並々ならぬ美しさを放つ。エクストラリーフを加えた際の圧倒的な存在感も
必見だ。卓越した作家の感性が見事に生かされた惹きこまれずにはおれない作品
である。
Model KK1 dining chair by Kay Kørbing
豊かな感性がたっぷりと注ぎ込まれ軽妙に佇む姿が非常に愉快。この椅子を構成
している要素はまさしく作家の好奇心だ。当時、工業素材として瞬く間に広がっ
たファイバーグラスが斬新な形状に姿を変えた時、それまで主流だった素材との
異を作家が挙って深掘りを試みた。レザー、スチールとの組み合わせも然り、椅
子が空間を一手に担い風景を手中に収めている場面が想像できる。Kay Kørbing
の残した作品には、画して存在に深みとユーモアが混ざり合う。
Model 317 Armchair by Peter Hvidt & Orla Mølgaard Nielse
アームを支える1本の線が座面下の貫部分まで美しく辿り着いている。その様子
が非常に詩的、そこには確りとペーター・ヴィッツの美学が宿っていて、多様な
アイデアを形状に落とし込む巧みな手腕が伺える。積み上げてきた錬金技術を存
分に作品に収めているのだ。追求することへの醍醐味、そこから得られる想像以
上の成果、この作家の造形美は格別な派生現象を楽しませてくれる。
(いわずもがな背凭れも必見です!)
A circular dining table & set of four “Ant chairs” in rosewood by Arne Jacobsen
身の回りにある形状と色彩で、人生が豊かになることを教えてくれるアルネヤコブ
セン作品。ちょっとした日々の出来事や周りの人たちとの価値の共有がとても尊い
ものに感じられてくる。ものを選ぶ目が培われていく過程を愛しくさせるデザイナ
ーなのだ。この作品の特徴といえばむろん流石の素晴らしいデザインだが、注目し
ていただきたいのは、そのほとんどがローズウッドでできているという希少な試み。
肩の力を抜かせてくれる愛らしいアリンコフォルムと、素材が放つ典雅な印象が作
品の風韻を波紋へと導く。自分自身の感懐とゆっくり向き合いたくなる逸品なのだ。
AP43 lounge chair by Hans J. Wegner
大人になってから良さがわかる深みを帯びたグレー色、ファブリックを新調する
際、そちらのグレーにブラックで縁を描いてみた。平面と角が織り成す濁りない
顔がグッと引き締まったのではないだろうか。ものの見方に発見をもたらすウェ
グナー作品において、配色云々とはおこがましいが、この色合いは「光や影に
よる風景の合作」をより際立たせるように思う。脚の細い線にはスチールを採
用、微妙に表情をつけなが悠々と支える。60年前に作られた作品だが、目新
しく写るのは、独特の感性で思考を揉みほぐすウェグナー現象と言えるだろう。
(New fabric)
Armchair in Brazilian rosewood by Ole Wanscher
まさに存在の美、凛々しく佇む並外れた品性に驚かされる。細い線においても
十分に強度が保たれるよう、肘置きが座面下まで手を差し伸べている設計に。
後ろ姿の美しさも必見、高い技術さながらの輪郭だ。ヴァンシャーが描く深い
線は、季節の流れに同調し木の瑞々しさに威厳を潜ませる。まるで別世界
へいざなうように出来ている。
(こちらの作品は、良質レザーにて座面を新調しております)
Swedish shell lounge chair
きれいな円状のデザインに、ちょこんと飛び出したチークの肘置きが効いている。
作家と職人の力量が見て取れる作品だ。 居心地の良い空間を確保した時、僕たち
の心は落ち着き、しなやかな思考に向かって羽を広げる。椅子は想像以上に日常
に影響を与えているのだ。豊かな言葉や仕草にも形状が影響している。このラウ
ンジチェアがもたらす秘儀の作用をぜひご堪能いただきたい。